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第12話 新しい世界の扉

Auteur: 八戸三春
last update Date de publication: 2026-06-15 15:54:18

婚約破棄された社内SEですが、私が作ったAIを止めたら元勤務先が崩壊しました

第12話 新しい世界の扉

 鷹司グループとの面談から三日後、澪は入社承諾書に署名した。

 梓に報告したのはその夜だった。

「鷹司グループに決まった」

 電話口から、梓の声が一オクターブ上がった。「えっ、鷹司グループ? あの鷹司グループ? 財閥の?」

「そう。DX推進室のシニアエンジニア」

「…………澪、ちょっと待って。頭が追いつかない」

「私も追いついてない」

「給与は?」

「倍以上って言ってた」

「倍以上」梓はしばらく無言だった。「……蒼真さんが縁談を求めた鷹司グループに、澪がエンジニアとして入社するの?」

「そうなるね」

 また沈黙。それから梓は爆笑した。

「澪! これ、すごいことよ。運命的なざまあじゃない!」

「そういう感覚はまだない。ただ、認めてもらえた仕事をしたい、という気持ちは本物」

「ねえ、鷹司怜央さんってどんな人? 有名な人でしょ、業界で」

「知らなかった。でも会ってみたら……真摯な人だった。DXが本当に理解されないもどかし
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